平成22年7月4日(日)
 柏市手賀において

「アンバ様」の祭礼で
「手賀ばやし」が行われました。

アンバ様は、現在の霞ヶ浦、
印旛沼、手賀沼が

大きな内海を形成して
いた頃から沿岸一帯に

広まった、茨城県稲敷市阿波
にある大杉神社の

流れを汲むもので、
水難除け・豊作・無病息災

商売繁盛の
「大杉神社」の尊称です。

この行事は「興福院」から
始まり、地域の鎮守である

「兵主八幡神社」へ参拝し、
帰途「手賀はやし」を披露し

ながら「興福院」へ
戻るというものです。


千葉市から北へ30km 一時間弱 興福院に着きました。
午後一時
この寺は大同年間(806〜810)に開創された古刹。
本尊は運慶作の「十一面観世音観音」で、

下総新四国三十三箇所観音霊場の第八番とされています。

檀家数100戸
準備が始まりました。
お囃子に使う太鼓は大太鼓と付太鼓があり、これは付太鼓。
馬の皮が張られており、使用前に巻き締めをしています。

皮は一枚十万円くらいするそうです。
これは「大杉神社」の神輿です。不思議なことにこの地区には
大杉神社は無く、近くの兵主八幡神社に大杉大明神の石祠があるそうです。 
午後2時半 祭礼が始まりました。
正式には「大杉神社夏祭り」だそうです。

興福院という寺で神社のお祭り・・・・しかもその神社は茨城県にある・・・

この寺院は御神輿と山車の保管場所なのかなあ〜。
とまれ神も仏もお酒は好きです。
大杉神社の神輿は軽トラで出発。
午後三時 山車も出発。
細い道を・・・・
巡行します。
一行は少し離れた「兵主八幡神社」へ向かいます。
大杉神社の神輿に続き子供神輿、山車と続きます。
炎天下・・・・ボクもワタチも頑張ります。
お母さん方が多いようですね。
 
兵主(ひょうず)八幡神社へ着きました。 
 
この神社は中世戦国期の手賀城主原氏の氏神であったが
手賀城落城以後は重臣の一人・大山家の氏神として奉祀されていた。

祭神は兵主神社:大己貴神(大国主命の別称)
八幡神社:応神天皇

その後幕末文化14年(1817)に手賀・片山両村の鎮守となった由。
現在の氏子は180戸
神社の建物と並行して走る巾5m 長さ200mの直線道路は参道ではなく
「馬場」と称され手賀城主原氏が軍馬の訓練に使用していたという。
子供たちもしばし休憩
神前で拝礼
休憩には矢張りこれが一番。
午後四時 Uターンです。
頑張れ〜頑張れ〜
おかあさ〜ん  まだぁ〜
バスとすれ違いも慎重に・・・・
大黒天も山車から応援
もう立派なコミュニティーの一員です。
途中の一寸広い道幅のとこで「手賀ばやし」の上演です。
ひょっとこの踊り
後ろに太鼓、鉦、笛のお囃子がいます。 
鉢巻が目にかかる、コミカルな踊りです。
それが終るとまた巡行
国人のお父さんもいます。
次の演技場まであと少し
ひよっとこも元気イッパイ
次の演技場所・・・ガソリンスタンドに着きました。
両手にアイス・・・・
うっとりです。
今日の事をしっかり記憶に刷り込んでね。
 
天候が少し怪しくなりましたが・・・・・ 
手賀ばやしが始まりました。
午後5時
次々と始まるのですが、これは「式三番」
ひょっとこのコミカルな踊り
 獅子が登場
暫く踊り狂って路傍で寝てしまう。
そこへ「あんばさま」参りの若者が二人
登場・・・
道端に寝ている獅子を石と間違い・・・・座ろうとする・・・
すると急に獅子が目を覚まして
 
 二人に襲い掛かる・・・
 
 参った参った早く「あんばさま」に参ろう。
 
 最後は「おかめ」の踊り
この面は小野小町の顔だそうです。
 
 額は心を表すので「広く」、目は穏やかに物を見るということで、
「細く」、頬は両親で頬より低い鼻は

自分で、両親より「低く」出来ています。
口は「小さく」、大食いをしない、

無駄口を言わないとい意味があるのだそうです。
 
 午後五時半 終りました・・・・ここから次の演技場へ・・・・ですが
 
 雨が降り始めましたので、取材を中止して帰ることにしました。


平成の心に響く手賀ばやし

これで僕の見た手賀ばやしはお終いです。
手賀ばやしの保存会は近くの小学校で子供達に
教えているのだそうです。

関係者の陰の努力がこの民俗行事を維持しているのだと
痛感しました。

もう一つ感心したのは、
興福院、大杉神社、兵主・八幡神社の関係です。
寺も神社も、またここにあろうが無かろうが意に介さず

皆受け入れてしまう。

日本人の一種の文化的雑食性、精神的あいまいさを感じます。

外国から見て、どうだこうだ言われても
世界にはいろいろな文化がある。

それぞれの国にはそれぞれの行き方がある。
今の日本の混迷もアメーバーが知らぬ間に包み込むように
解決していくのではないかと思っているのです。

最後までお付き合いいただき有難うございました。


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