平成22年7月3〜4日 千葉県茂原市八坂神社 夏祭りが行われました。
このお祭りでは参拝者に「鯛ちょうちん」を無料で配るというので有名です。
茂原市は千葉市の東南に位置し天然ガスの生産では日本一だそうです。
(人口 93千人)
千葉からは東金道路、外房道路経由で37km、約一時間の距離。
これは3日のメモです。
この神社は元禄2年(1689)にこの地に建立されて以来、 治水・農業・火難の神として深い信仰を集めているのだそうです。 |
その昔、祭礼には鯛を供え五穀豊穣を祈っていたが、 明治の頃、風習が変わり経木(きょうぎ)で鯛の形をした提灯を作って 奉納されるようになったという。 起源を裏付ける定説も古文書もないが、「江戸時代は鯛を供えていたが 不漁が続いたために、提灯を代わりに奉納した・・・」とか 大火に見舞われ鯛を奉納して防火祈願をしていたが 代わりに提灯を奉納するようになった・・・」等などの説があるそうです。 |
朝10時半 準備が整いました。 |
御祓いの後、乾杯 |
皆さん行列して待っています。 |
巫女さんの御祓いを受けてそれぞれ「鯛ちょうちん」を・・・ |
貰って行きます。 |
提灯は保存会の方々が五月から作り始め、なんと900個。 何故900なのか聞いたら、 800作ったが足りなかったので900にしたと至って簡明。 |
鯛の本体は松の板を薄く削って皮状にした縦15cm・横50cmの「経木」 (松でないと弱くて駄目とのこと。) この経木に頭同士が向き合わせになった鯛の絵柄の版木(江戸時代のもの) で刷り、折って一匹の鯛に仕上げる。 胴体に筒状の蝋燭立てを差込み下げるための針金を通し、短冊をつけて 完成します。26工程あるそうです。 |
玄関先につるすと無病息災のご利益があるとのことで・・・ |
ひっきりなしにお見えになります。 |
屈託のない巫女さんの笑顔も添えて・・・ |
皆さん家族や親戚のために貰います。 |
ボクはこんなに貰ったよ。 |
小生もあやかりたく・・・・・一匹戴きました。 |
手に手に鯛ちょうちんを持って家路へ |
午後一時半 お祭りの半被を着た子供達が・・・ |
集まってきました。 |
大人しく待っているわけがありません。 |
午後二時 大きな鯛を先頭に御神輿と太鼓が町へ・・・ |
出発です。 |
御神輿と太鼓は別々のルートで七つの町内を回ります。 |
もう一端の若衆ですね。 |
皆で力を合わせて・・・ |
茂原の伝統を引き継いでいくのでしょう。 素晴らしいことです。 |
お祝いを集めるのはおじさんの役目 |
別ルートの太鼓に追いつきました。 こちらは御神輿より幼い組です。 |
お母さんも頑張っています。 |
鉢巻がよく似合います。 |
そこ邪魔だよ〜〜 |
ワールドカップたけなわ・・・中村かな |
明るい未来を予感します。 |
よく聞いてよ〜〜〜 |
休憩 |
さあ出発・・・・腰には3匹の鯛ちょうちん |
町のポスター (シャッターが寂しい) |
太鼓を見送った後、雨が降り始め・・・・・ 残念ながら取材をここで終えました。 |
家へ帰ってから、ちょうちんの灯を点してみました。 幻想的な暖かい光に癒されます。 |
茂原っ子鯛ちょうちんをリレーする
これで僕の見た「鯛ちょうちん」はお終いです。
雨のため途中で帰りましたが、この地域の方々の
次世代へ伝えようという熱意は強く感じました。
稲作の遺伝子といわれる、農耕をベースにした共同体が
産業化でバラバラになる中で、いかにして共同体を
守り・維持するか・・・日本の社会の共通問題でありましょう。
経済第一主義から社会が冷たい「個」の世界に彷徨う現今
心の大切さが見直されているように思われます。
大上段に振りかぶった施策ではなく
手と手が届く範囲でのローカルの
個々のコミュニティーの思いやりの累積が
社会を守るのではないでしょうか。
口幅ったいことを申しました。
ホームページへ戻る