平成24年2月5日(日)
 
千葉県旭市後草(うしろぐさ)の水神社(すいじんじゃ)で
永代大神楽(えいたいおおみかぐら)が行われました。


この場所は千葉県の北東部に位置し、銚子の西にあります。
この集落は以前はもっと東(太平洋沿い)にあったのだそうですが

海食により海岸線が後退し移住を余儀なくされこの地に移り住んだとのこと。
今から820年前(建久3年)の事です。しかしこの地も旱魃と洪水に

苦しめられたので水の神様「弥都波能売命(ミズハノメノミコト)」
を水神社として祀ったのがこの神社です。

この地区は2007年に合併によって旭市となりましたがその前は
海上町(うなかみまち)と言っていたそうですが、

上のようなことと関係があるのでしょうか。

千葉市から車で70km 1時間半
12時過ぎ 準備が始まっています。
御神楽は古来より受け継がれており、毎年二月初頭に行われます。
神楽には昔から初穂料の多少に応じて、小神楽・大神楽・太々神楽と

言われていたようですが、「永代大神楽」というのは
最高級の太々神楽なのでしょう。
お花も大分集まっているようです。
神楽の一行は「おどう」といわれる当番の家から出発します。
今は住宅などの都合で公民館を使っているそうです。
猿田彦命は一本歯の下駄なので補助が要ります。
神社に到達
お祓いを受けます。
観客もだんだん集まってきました。
やはり高齢者が多いようです。
舞台が出来上がりました。
四本の柱には神の名前を示されています。

右手前:迦具土神(かぐつちのかみ)火の神、
右奥:句句之馳命(くくのちのみこと)木の紙

       左手前:埴山媛命(はにやまひめのみこと)土・陶器の神
左奥:金山彦命(かなやまひこのみこと)鉱山・鍛冶の神

千葉県指定第一号無形文化財に認定されています。
午後二時過ぎ 始まりました。
先ず登場するのは猿田彦命(さるたひこのみこと)
 
天孫降臨の時に道案内をしたということから露払いの神
天鈿女命(あめのうずめのみこと)
天の岩戸の前で天照大神を誘い出すために熱狂的に舞う。
三宝荒神
荒々しく棒を振りをして四方固め
仏・法(仏の教え)・僧(それを広める人)の
三つの宝を守護する神です。
浦安の舞

この舞は昭和15年、皇紀2600年奉祝会にあわせて作られた神楽舞で
浦安の「うら」は古語で「心」を表し心中の平穏ひいては国の安寧を祈るもの。
一生懸命に踊る姿は神々しく見えます。
八幡太郎命(はちまんたろうのみこと
八幡・・・・誉田別命(応神天皇)だといわれています。
文武両道の神として神威が広まり、

武家の棟梁・源氏の守護神となって
全国へ広まったそうです。

矢を放って悪霊を払っているのしょうか
手力男命(てじからおのみこと)
天の岩戸からアマテラスを引き出してきた力持ちの神
榊葉命(さかきばのみこと)
榊は玉串を始め神事様々な神事に使われますが
清めるという事でしょう。
 
稲荷保食命(いなりうけもちのみこと) 
稲荷神は稲の精霊を神格化したもので、五穀豊穣の神
力強く床を鳴らして踊ります。
田の神 種まき
五穀豊穣を祈りながら田の耕作
種まき
舞台から餅が投げられます。
大きなもちも投げられてます。
こっちへ〜〜
恵比寿 大黒
恵比寿は海上と漁業の守り神
恵比寿に釣らせる鯛は・・・・舞台の下で・・
釣り上げた鯛を大黒へ渡します。
大黒の餅投げ
大騒ぎ・・・・
真剣な面持ち
乙女の命
この踊りの意味はよく分かりません。
最初の方で出てきた天鈿女命(あめのうずめのみこと)
のようにも見えるのですが
 須佐之男命(すさのおのみこと
 ご存知ご存知の八岐大蛇退治です。
真剣の光が凄みを増します。
これでお神楽はすべて終わりました。 
午後六時  すべてが終わりもとの静寂に戻りました。

永代に五穀豊穣家内安全
これで私のみた永代大神楽はお仕舞いです。
何時の世も永代の幸せを祈る気持ちは普遍です。

永永と文化を伝承されているご努力に敬意を表します。
今回の取材にご協力いただいた方々に感謝いたします。



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