川柳入選句集(第二集)
(2007年〜2009)


入選句をご披露します。 (09.12.31)

09.12入選分

 題 こんな句です  大会名など 
本質  文盲の母が身体で書いた道 川柳マガジン一月号 <佳作>尾藤三柳選  
 雑詠   関白も台所では草履取り        同      <佳作>恒弘衛山選 
前句付け  言い訳だけは誰にも負けぬ
政治家と弁護士ばかりいる家系
       同       <佳作>嶺岸柳舟選 
濡れる   孤独死の母に不幸を詫びる墓 川柳研究12月号<佳作>林マサ子選 
自分史の訂正箇所が乾かない        同   <秀逸>  同 
虹  古希過ぎて墨絵のような虹を描く          同   <秀逸>潮田春雄選
景気 朝昼晩パパが一緒にいる不況 わかしお12月句会<佳作>平井吾風選
ケーキ  年金もケーキのように切り取られ          同    <秀句>安藤亮介選
仕事納め 仕納めとなる年末の派遣切れ        同    <五客>福田岩男選
自分史の仕事納めは御名御璽        同    <秀句>  同   
それなりに仕事納めの青テント        同    <秀句>  同
職探し仕事納めの年の暮れ        同    <人位>   同
煮る 関白が煮こぼれている台所 川柳研究12月句会<佳作>鈴木国松選 
 だしぬけ オレオレと倅がかけてくるテスト          同    <佳作>荻原柳絮選
 ニュースから 北の核トムとジェリーのように見え          同     <佳作>津田 暹選
メニュー 録画したレシピならあるコック長 犬吠12月号<佳作>本田哲子選  



09.11入選分

 題 こんな句です  大会名など 
時事吟 「自民党」 ジミン党「ン」が抜けてるように見え  第九回時事川柳句会<佳作>中島宏孝選 
 時事吟「秋祭り」 秋祭りマニフェストがご神体        同      <佳作>石井正俊選 
時事 雑詠 聞くたびに音色の変わる鳩の歌 時事作家協会11月句会<10点> 互選 
時事 雑詠   新米の与党野党の模倣劇        同      <秀逸>渡辺貞勇選
増税の地均しのためする仕分け          同      <佳作>   
 自由 「柚」   日本にかけたい柚の絞り汁        同      <秀逸>千葉絹子選 
柚の木につく毛虫まで柚くさい        同       <佳作>   同 
焦がす  モノクロの八月の雲 蝉が煎る  川柳研究11月号<佳作>佐藤きく子選 
 結合 赤い糸白髪のようになってなお         同   <佳作>後藤育弘選 
くっきり  不景気で富士が見え出す富士見 わかしお11月句会<秀句>安藤亮介選
悔しい 定年後やっと分かった処世術        同    <五客>福田岩男選
爪を出し過ぎてリストラされた鷹        同    <五客>  同   
バブルにはいつでも損の側にいる        同    <秀句>  同
自由吟 ガスも出ず音も出さずに叱られる        同    <2点> 互選
少子化へ激励だけですみません          同    <3点>   同
浅い 年金で狭く浅くのお付き合い 川柳研究11月句会<佳作>瀧 正治選 
群れる 雑魚の群れにも先頭と最後尾 犬吠11月号<佳作>上田健太選  
無駄 青春の無駄が老後の幅になり   同     <天位>神林洋右選
橋  一家言だけはしっかり橋渡し  NHK全国川柳大会<佳作>竹本瓢太郎選 


09.10入選分

 題 こんな句です  大会名など 
 時事 雑詠 ダイナマイトを大統領の首にかけ 時事作家協会10月句会<9点> 互選 
時事 雑詠  人の道までも脱線する会社         同      <佳作>渡辺貞勇選
時事 「臭」   裏門にだんだんひどい小沢臭        同      <佳作>福田岩男選 
地球からガスの臭いと血の臭い        同       <佳作>   同 
マニフェスト醗酵させて消費税         同       <佳作>    同  
雑詠  本流を外れた日から山頭火  川柳マガジン11月号<佳作>笠川嘉一選 
      同        <佳作>恒弘衛山選 
時事川柳  交代じゃない政権の消去法        同      <佳作>前田咲二選
がっしり  貫禄が肩身が狭い要介護  四街道市民川柳大会<秀句>津田 暹選 
 捨てる 物忘れ脳の掃除と言っておく        同      <五客>江口信子選  
 薄い 人情を水割りにするIT化         同       <秀句>千葉絹子選 
 ロータリー 輪番の介護 バトンのような母        同      <秀句>原 光生選 
 走る エコカーが下に下にと走り出し        同      <秀句>大城戸紀子選 
いわし  冷戦をいわしの煙が振り向かせ  いわし川柳誌上大会<秀句>審査会選 
軒並み SOSボク籠城のアナログ派 千葉県川柳大会<佳作>津田 暹選  
ペット 老老がかしずいている老ペット        同   <佳作>小金沢綏子選 
犬までが格差 シッポをピンと立て         同   <佳作>山本由宇呆選
まやかし マニフェストクーリングオフありますか 川柳研究10月句会<佳作>上田健太選  
磨く デジタル化脳に荒砥をかけられる 犬吠10月号<地位>河野桃葉選


09.09入選分

 題 こんな句です  大会名など 
時事吟「鎖」  郵政へ亀怨念の鎖鎌  時事作家協会第九回誌上大会<佳作>渡邊貞勇選 
時事吟「ケータイ」  ケータイが迷子カードになる老後  時事作家協会第七回句会<秀逸>市川芳朗選 
携帯  出勤へケータイを差すガンベルト  八千代市川柳大会<佳作>江副哲男選 
ケータイに携帯されるようになり         同    <佳作>同 
無理  寿命だけ延び金運に沙汰がない         同    <佳作>堀江加代選 
 落第 落第のとこだけ学ぶ偉人伝         同    <佳作>平井吾風選 
合同  合作の子供がみんな妻につく         同    <人位>遠藤砂都市選 
 時事 雑詠 入園児見ているような有権者 時事作家協会9月句会<秀逸>渡邊貞勇選 
総裁選のぼりしょんぼり村祭り         同      <佳作>  同
時事 「新」  新大臣削減案のコンテスト         同      <秀逸>守谷友一選 
 時事 「音」 八ッ場ダム涙のたまる音がする         同       <秀逸>新谷みのり選 
 時事川柳 巨大党腹に二匹のコバンザメ         同       <15点> 互選 
 早熟  早熟で物忘れまで早くなり  川柳研究9月句会<人位>安藤紀楽選 
心技体体ばかりがよく育ち        同   <佳作>  同 
早稲のくせ結婚だけは超奥手         同   <佳作>  同
 手分け 昔から大介花子的わが家         同   <佳作>河合成近選 
笑いのある川柳  或る歳を超えると歳を言いたがり  川柳マガジン10月号<佳作>藤原一志選 
 眠い  老老の狭い家にも時差がある  川柳研究誌上大会<佳作>生田泰川選 
 もしも 自分史にイフは付けない分岐点         同    <佳作>津田 暹選  
切れ目  電源は切り日時計にする老後 川柳研究9月号<佳作>安田和楽志選 
伸ばす  晩学のプリズムからも虹の橋      同     <佳作>野中いち子選 
回る ドナーカード書いて輪廻の第一歩 犬吠9月号<五客>山本由宇呆選


09.08入選分

 題 こんな句です  大会名など 
 時事川柳 「高」 上げ底の高さを競うマニフェスト  時事作家協会第八回誌上句会<特選>渡邊貞勇選 
 雑詠 カウベルのようにケータイ付けられる  川柳マガジン9月号<秀作二>遠藤泰江 選
      同     <佳作>笠川嘉一選 
 笑いのある川柳 給付金何度も使うも物忘れ        同     <佳作>藤原一志選 
時事川柳  平成にええじゃないかの総選挙        同     <佳作>前田咲二選 
川柳道 「前へ」 ネクタイを外すと夢が深呼吸        同     <佳作>西来みわ選 
 十四字詩 「別」 あっけらかんとメールの別れ        同     佳作>久保田元紀選 
時事川柳 「氷」  真夏でも三面記事で凍りつき  時事作家協会8月句会<佳作>遠藤砂都市選 
時事川柳   民主党狸の皮でモーニング        同  <秀逸>渡邊貞勇選 
席題 「結」  老老へ妻と結んだ相互扶助        同  <佳作>中島宏孝選 
一票を売ります結果見えている        同  <佳作> 同 
 時事川柳  日本を変える 日の丸継ぎはぎに        同  <10点> 互選 
金魚  金魚なら変種のボクもゼニになる  わかしお8月句会<五客>松岡好楽選 
落第の金魚自由に川で生き        同    <天位> 同 
金魚犬ヒトも雑種でつつがない        同    <五客> 同 
 刻む 俎板の音が知らせる低気圧        同    <地位>安藤亮介選 
 自由吟 カーナビが二つも付いているわが家       同    <2点> 互選 
孫共はゼニはばあちゃんだと見てる        同    <1点>同   
終幕  エピローグやっと間に合うデジタル化        同    <五客>津田暹選 
アナログの九条めいた筵旗        同    <天位> 同 
終幕は来ない輪廻のキミとボク        同    <五客> 同 
自分史の結びは日付入れるだけ        同    <五客> 同 
 新米 財源は政権取ってからにする        同    <秀句> 高塚英雄選 
老いらくのドギマギしてる初デート        同    <五客> 同 
天国のドアの開け方わからない        同    <人位> 同 
与野党の騒ぎをよそに稲穂波        同    <五客> 同 
エコロージー  エコロジー使える家電ゴミにする  川柳研究8月句会<佳作>長尾美和選 
 狭い 年金と余命で狭い選択肢       同      <佳作>竹田光柳選
北の島戦後が終らない岬 全日本川柳2009年札幌大会<佳作>赤井花城選
広い 自分史の余白はフリーサイズです      同             <佳作>大野風柳選
鳴らす 均等法カツカツカツとハイヒール 川柳研究8月号<秀逸>近藤智子選
袈裟  多角化へ背広も着れば袈裟も掛け      同    <佳作>飯田 昭選
朗らか おはようでマシュマロになる通学路 犬吠8月号<佳作>清水香代子選
咆える 憂国も遠吠えになる二日酔い   同    <佳作>伊藤不取留選


09.07入選分

 題 こんな句です  大会名など 
 原爆忌 被爆国平和を祈る傘の下  時事作家協会7月句会<秀作>阿部勲選
 盆帰省 ETC付けてからする墓参り        同        <佳作>畑多聞子選
 メタボ  ぽっちゃりが長生きするといい知らせ       同        <佳作>渡辺梢選
戦中派もったいないが腹に付き        同        <佳作> 同 
苦  啄木もボクも見ている自分の手  時事作家協会誌上大会<佳作>渡辺貞勇選  
裁  ユニクロが死語にしちゃったお裁縫        同         <佳作>二宮茂男選 
傾く  完済で一息 家がかしぎだし  わかしお7月句会<地位>松岡好楽選 
どちらでも手の鳴る方へ浮動票        同    <五客> 同 
簡単  財源は国債というマニフェスト        同    <人位>藤沢健二選 
自由吟  デパートへ虫採りに行く夏休み        同    <二点> 互選 
豚に真珠  ワンマンに首を覚悟の建白書        同    <五客>伊藤不取留選       
豚だってわかる本物マニフェスト        同    <秀句> 同 
進みすぎいつも社内で冷飯派       同    <秀句> 同  
太郎にはブタに真珠の電子辞書       同    <秀句> 同  
選者にはわからぬボクの苦心作       同    <秀句> 同  
IT化無縁アナログチョンマゲ派       同    <秀句> 同 
カミさんはボクが真珠と気がつかぬ        同    <秀句> 同 
ずばり  老けたなあ鏡の俺に言われてる  川柳マガジン8月号<佳作>塩見草映選 
似る 遺伝子がこつこつ刻む父の貌 川柳研究社7月句会<佳作>西来みわ選 
自分史とダブる倅の武勇伝      同       <佳作> 同 
わざわざ 新しい指輪頬杖つきたがり      同      <天位>佐藤美文選 
喋りたい口も一緒に旅土産      同      <佳作>  同 
器用  後遺症出ない程度に振る尻尾      同      <佳作>島田駱舟選
八百万神を拝んで無宗教      同      <佳作>  同 
重ねる 自分史が二重写しになる倅 川柳研究7月号<佳作>西来みわ選     
 返事 友だちは山彦だけの過疎の里  犬吠7月号<佳作>永藤我柳選 
 凹む ダイエット腹より先に頬がこけ     同  <五客>齋藤克美選  



09.06入選分

 題 こんな句です  大会名など 
通  一通りやらせてみるかドングリに  時事作家協会第6回誌上大会<佳作>橋里江子選 
過疎  人間が濫伐された過疎の村  第4回時事川柳句会<佳作>佐々木福太郎選 
 スポーツ・芸能 林から森へ変った放浪記       同      <秀逸>石井正俊選 
罪  原爆を落とした罪に罰がない  わかしお6月句会<天位>中島宏孝選 
冤罪が死刑の判を重くする       同     <地位>  同
過信した科学捜査の罪と罰      同     <人位>  同 
ごめん  ことわりも無しに総理の椅子遊び       同     <秀句>大城戸紀子選  
植民地謝罪するのは日本だけ       同     <前抜き>  同  
面白い  補聴器の少し間をおく高笑い      同     <人位>福田岩男選  
元気だと言われ数えで歳を言う      同     <秀句>  同  
ピンポーンに判と飛び出したら隣      同     <五客>  同  
思惑  副産物狙って入る趣味の会      同     <五客>安藤亮介選  
 自由吟 引き出しで英語忘れたパスポート      同     <一点>互選  
オレオレは利口オレにはまだ来ない      同     <二点> 同  
前句付け  主役になってみたはいいけど 
コンビニの弁当でチンともいかず
川柳マガジン7月号<佳作>山本蛙城選 
時事  総裁の椅子漫談の舌に乗り  時事作家協会千葉教室<秀逸>渡邊貞勇選 
郵政の社長ボクサー並ボディ       同         <佳作>  同 
エコ騒動C02の前倒し       同         <2点> 互選  
本命  本命を嗅ぎ分けているゴマ摺り器  川柳研究6月句会<佳作>いしがみ鉄選 
 ふくらむ 晩成へ紙風船へ継ぎをあて        同     <佳作>中島和子選
加える  リハビリへ少しおまけの棒グラフ  川柳研究六月号<佳作>井上文子選 
 オブラート 良薬の苦さ教えぬオブラート      同    <佳作>吉岡宵波選 
プラス 小商い笑顔も付けて包む込み 犬吠六月号<佳作>大野登志子選 



09.05入選分

 題 こんな句です  大会名など 
 時事川柳「過」 代表選過去帳からの生還者  時事作家協会第五回誌上句会<佳作>渡辺貞勇選 
自由吟「延」  晩成へ楢山行きは無期延期      同              <佳作>潮田春雄選 
    同              <佳作>中野千古子選 
政権交代  お互いに敵の党首を大事がり  第三回時事川柳句会<佳作>瀧正治選 
拉致  あの日から自分史のない拉致家族      同        <佳作>安紀気楽選 
時事川柳  医者役者票の亡者の世襲制  時事作家協会千葉教室<三点> 互選 
時事川柳  民主党表奉行に裏奉行       同  <佳作>渡辺貞勇選 
 時事川柳「石」 無党派へ布石打つにもツボがない       同  <佳作> 本田哲子選
北の字を見ると心が石になる       同  <秀逸>   同
 激 激論を演じてみせる孫同士      同  <佳作>福田岩男選 
時事川柳  満期日にイチロー貯金全部出し  川柳マガジン六月号<佳作>前田咲二選 
 前句付け たとえこの世がなくなろうとも
シェルターで世界は君とボクのもの
      同      <佳作>永藤我柳選 
 雑詠 電源を切って心に聞いてみる        同       <佳作>前田咲二選 
 英語 英語よりパントマイムがよく通じ  わかしお五月句会<秀句>藤沢健二選 
エゴ  人類のものと思っている地球        同    <五客>安藤亮介選 
自己中は自分史だけに許される       同    <秀句> 同 
 止まる 心臓が何度も止まる血のニュース        同    <五客>江口信子選 
ニッポンがこけるトヨタの急停止        同    <五客>  
目を止めるところが違う妻とボク        同    <秀句>  同 
花粉症止まり始まるブタの風邪        同    <秀句>  同 
 道 極道の順に出世のクラス会        同    <秀句>福田岩男選 
自由吟  誤作動も動けばましと労られ        同    <3点> 互選
 競い合う車のタンク胃のタンク        同    <1点> 互選
隔靴掻痒  民主主義一億分の一のボク 川柳研究5月句会<佳作>長根 尉選 
 千里眼 千里眼自分のことは人に聞く  千葉ふぁうすと創立五周年記念大会<佳作>安藤亮介選 
場当たり  泥縄を繋ぎ合わせて古稀もすぎ          同              <佳作> 中居杏二選
        同             <佳作>津田 暹選 
アドリブの轍だろうか皺が増え          同              <佳中> 中居杏二選
誤作動  誤作動の濡れ衣を着るアルコール          同             <佳作>永藤我柳選 
執念  ライバルに勝てそうな趣味探し出す          同             <五客>高塚英雄選 
乾涸びた脳へ壊れた如露の水          同               <佳作>
祝う  裏金を渡し父の日認知され          同              <五客>平井吾風選 
 挟む 二世帯に三十六度線がある  川柳研究五月号<佳作>長尾美和選
響く  故郷の山彦が呼ぶカムバック 犬吠五月号<佳作>茂呂美津選 
 久しぶり 盃の手話が迎える旧い友       同  <五客>藤沢健二選
地域  定年で住めば都の土になる  平成柳樽第十三集<入選>長谷川冬樹選 
ガソリン  銘柄は問わないパパの胃のタンク      同       <入選>浜本耀子選 
時事川柳 将軍の宇宙は遠い海の底 時事作家協会第四回誌上句会<佳作>渡邊貞勇選
ホームレス 年功の序列まである青テント 時事川柳句会<佳作>上村脩選 
ソクラテスもプラトンもいる青テント     同    <佳作>  同  
自分史を真っ白にしてテント村     同    <秀逸>  同 
お花見百景 給付金待ってる内に花は散り     同    <佳作>福田岩男選 
年金・厚労省  年金の記録に挑むデスマッチ     同    <秀逸>小泉正巳選 


09.04入選分

 題 こんな句です  大会名など 
 雑詠 パレットに残った色で間に合わせ  川柳マガジン五月号<佳作>岡崎守選 
 十四字詩「足」 千鳥足には足に目がある        同     <佳作>瀧正治選 
歴史  自分史を積分するとゼロになる        同     <佳作>尾藤三柳選  
 命懸け 胃カメラに痕跡がある剣が峰        同     <佳作安藤富久男選 
謝る  原爆と奴隷の詫びは聞いてない  わかしお四月句会<十秀>松岡好楽選 
服を着てからお詫びするストリップ        同    <五客>同 
謝罪記事買って読めとの週刊誌        同    <十秀>同 
逆転  一郎も太郎も狙う逆転打        同    <五客>伊藤不取留選 
自由  パソコンは見ても患者は見ない医者         同    <3点> 互選 
子が巣立ちホームドラマの小屋も朽ち        同    <3点> 同 
時事川柳   ミサイルに国連がする口答え  時事作家協会四月千葉教室 <佳作>渡邊貞勇選
裁判員出鼻にきつい毒カレー         同          <佳作>   同
 時事川柳「多」 多機能に単細胞が不貞寝する          同          <秀句>中野良子選 
 千 政界に種は尽きない千一夜          同          <佳作>守谷友一選 
時事川柳  富士川の平家笑えぬ自衛隊          同          <二点> 互選 
引き裂く  リタイアヘ堪忍袋裂いてみる  川柳研究四月号<秀逸>阿部勲選 
 複製 遺伝子は組み替え無しで子に伝え      同    <佳作>三輪美知子選
挟む  六法の離婚の項にある栞 犬吠四月号<五客>竹下圭子選
迫力  均等法かんらかんらの女性軍     同  <佳作>江畑哲男選 


09.03入選分

 題 こんな句です  大会名など 
自由吟「宴」  中締めの後は磁石のSとN  時事作家協会誌上句会<佳作>島田駱舟選 
敵失へ交互にひらく祝賀会       同        <秀作>  同
 少子化・高齢化 だんだんとマラソンめいたクラス会  時事川柳句会<佳作>高橋里江子選 
スポーツ・芸能  パリダカに赤い真砂が絡みつき        同  <佳作>石井正俊選 
 天皇・皇室 象徴にご苦労さんとお気の毒        同  <佳作>西潟賢一郎選 
時事川柳  かんぽの宿くもりガラスを拭いてみる  川柳マガジン四月号<佳作>尾藤三柳選 
ほどほど  美人にはつい寅さんになっている       同     <佳作>青田煙眉選 
 十四字詩「家」 人形の家ノラはカルチャー        同     <佳作>瀧 正治選 
時事川柳  受け皿で火あぶりになる高齢者  時事作家協会3月千葉教室<佳作>渡邊貞勇選 
時事川柳 「転」  検察へ転嫁一郎ねばり腰       同         <佳作>新谷みのり選 
 自由吟 「原」 与野党にある西松の地雷原         同         <秀逸>中島宏孝選
 時事川柳 落城のようにも見える吉田邸        同          <13点> 互選 
美談  密告も内部告発だと美談  千葉市民川柳大会<秀句>福田岩男選 
 工夫 家計簿の赤字で脳を活性化        同    <秀句>江口信子選 
埋める 脳の鬆にカルチャーというパテを詰め  川柳研究3月号<秀逸>斉藤由紀子選 
怠ける  晩成の卦に寝て暮らす古希の春  犬吠3月号<佳作> 平蔵柊選
 幹事  クラス会人の幹事でやりたがり  小中台川柳会3月例会<3点>互選 
サクラ役要所要所に名幹事       同       <3点> 同 
 切符 思い出す切符切る音里の駅        同       <五客> 郷古恵風選 
自由吟  家中をクシャミで起こす花粉症        同       <天位>梶原三夢選  
時事川柳  「運」 詐欺に遭うほどのお金のない不運 時事作家協会第2回誌上句会<佳作>渡辺貞勇選 
自由吟 「加」  一日を生き一日のゴミを出す       同            <佳作>小泉正巳選 
      同            <秀逸>千葉絹子選 


09.02入選分

 題 こんな句です  大会名など 
時事川柳   大統領賞味期限の順に呼び  時事作家協会2月千葉教室<秀逸>渡辺貞勇選 
時事川柳 「頭」  給付金かんぽの宿の頭金      同            <秀逸>遠藤砂都市選 
時事川柳  内閣へつみきのいえとおくりびと      同            <9点>互選 
 時事川柳 サブプラもテロに認定して欲しい  千川柳マガジン3月号<佳作>尾藤三柳選 
    同        <佳作>前田咲三選 
 雑詠 雑踏の一人ひとりはサイレント      同        <佳作>岡崎 守選 
 十四字詩 「鳥」 鳥かごに慣れ空を怖がる      同        <佳作>瀧 正治選 
今更  肝臓が止せと言ってる休肝日 わかしお2月句会<秀句>津田暹選 
 息吹 老春の息吹溜息だと見られ      同     <五客>安藤亮介選 
 自由 カラオケが過ぎて賛美歌にも小節      同     <2点句> 互選 
 忘れる 物忘れボクには脳のリフレッシュ     同     <秀句>大城戸紀子選 
今日の日に○がついてるカレンダー      同      <秀句>
    同     <前抜き>斉藤克美選 
飢えの日を忘れて励むダイエット     同     <五客>斉藤克美選 
あなたさえ居てくれればと言ったけ     同     <前抜き>大城戸紀子選 
減る  振りすぎてシッポが切れた尾てい骨  川柳研究2月号<五客>川田佳圭子選 
届く  初孫も鴨居に届く声変わり  犬吠2月号<佳作>米嶋暁子選 
 とぼける センサーをオフに三猿年の功    同   <五客>福田研治選 
時事川柳 「和」 不和を以って尊しとなす二大党 時事作家協会誌上句会<佳作>渡辺貞勇選 
自由吟「開」 寒風に梅一輪のパイオニア       同        <秀1>渡辺梢選 


09.01入選分

 題 こんな句です  大会名など 
14字詩 「百」 お百度石に祈るリハビリ  川柳マガジン 2月号<佳作>瀧 正治選
 印象吟(花札) 花札が昔に戻す認知症        同      <佳作>あきたじゅん選 
ありがとう  サンキュウはありがとうより格が下  わかしお1月例会<秀句>福田岩男選 
ありがとうの最上級はとって置く       同    <秀句>  同 
 朝 お日様と一緒に起きて嫌われる       同    <天位>安藤亮介選 
 酔う 日本までよくなりそうなオバマ節       同    <秀句>江口信子選
ほろ酔いで凍結したいパパの酒       同    <五客>  同
忘れ物たどる昨日の梯子酒       同    <五客>  同
 車 車座が催促してる茶碗酒       同    <秀句>中島宏孝選 
べっぴんにまた乗せられた口車       同    <五客>  同
自転車にして飲み代をひねり出す       同    <五客>  同
 時事川柳 リンカーン発キング経由でオバマ着  時事作家協会千葉教室<佳作>渡辺貞勇選 
役人のワークシェアは天下り      同        <佳作> 同 
時事川柳「病」  トヨタから震えてみせる2009       同        <佳作>千葉絹子選 
 集 全集は処女で古本屋へ売られ       同        <佳作>本田哲子選 
時事川柳  馬の背の富士がようようなれて来た       同        <三点> 
初  初仕事自分の首を撫でてみる  川柳研究1月句会<佳作>尾藤三柳選 
包装  ブランドで包み歩けばゼニの音  川柳研究1月号<佳作>宇都幸子選 
 曲げる あの頃は暖かかった曲げ輪っぱ    同      <佳作>新万寿郎選 
電気 網膜にゴッホがパルス走らせる 犬吠1月号<天位>秋山 勝選 
デザイン デザイナーの想定外の妻が着る    同   <佳作>太田ヒロ子選 


08.12入選分

 題 こんな句です  大会名など 
笑いのある川柳  バーゲンで我が家の四季は一つずれ  川柳マガジン1月号<佳作>門脇かずお選 
時事川柳  歴史観空から流す街宣車       同      <佳作>前田咲二選 
雑詠  リタイアヘもう止めましたカメレオン       同      <佳作>岡崎守選
十四字詩 「猫」  目と目が合って困る捨て猫       同      <佳作>瀧 正治選 
核  人類に核は太陽だけでいい  国民文化祭・いばらぎ2008川柳大会<佳作>会田規世児選 
料理    道具から入る我が家のコック長  わかしお12月句会<天位>津田 暹選
お代わりをノーと言えないほどに褒め       同      <五客>  同  
舌打ちのように聞こえる舌鼓       同      <秀句>  同 
 リスク 命より先に財布が底をつく       同      <五客>平井吾風選    
 つまる 本当の仕事納めになる師走       同      <五客>藤沢健二選 
ひらく     胸襟を開き財布が風邪を引く       同      <地位>安藤亮介選
薀蓄を語ると長い手打ちソバ      同      <五客>    
飲ませれば口止め料も忘れ去り      同      <秀句>  同  
開運へ梯子も辞さぬ初詣      同      <秀句>   同
自由   朝ドラのつづくで二人ヨッコラショ       同      <2点> 互選
不況風氷結してる新聞紙       同      <1点>  同
摩擦 摩擦熱冷却水は酒にする 川柳研究12月号<佳作>印牧さくら選 
結ぶ このところ白ネクタイはお留守番      同     <佳作>荒巻 睦選 

08.11入選分

 題 こんな句です  大会名など 
 島 九条の絶滅危惧種抱く島  時事作家協会誌上大会<佳作>西潟賢一郎選 
 時事 平成は大麻のすすめ競い合い  時事作家協会千葉教室<5点> 互選 
時事「温」  ウオーミングアップが長い総選挙       同         <佳作>遠藤砂都市選  
皮肉  老人は元気で死ねと医療高  川柳マガジン12月号<佳作>安藤富久男選 
 光 逆光が好きだ涙が見えぬから        同      <佳作>西来みわ選
 時事 脳トレで大臣の名を覚えてる        同      <佳作>尾藤三柳選 
 印象吟 IT化亀は化石になっていく        同      <佳作>あきたじゅん選 
 雑詠 ごめんねで静止画像が動き出し        同      <佳作>青田煙眉選 
ちぐはぐ  双方がされた気でいるプロポーズ  わかしお11月句会<秀句>松岡好楽選 
 地味 末席にいても頼りになる無口       同      <秀句>福田岩男選 
地味婚を金婚式で取り戻す                 同
ドブネズミ地味とシックを勘違い                同 
 宅急便  警察に自分届ける宅急便      同     <秀句>高塚英雄選 
宅急便来るは満中陰ばかり       同     <人位> 同 
お隣の歳暮数える老い二人      同     <地位> 同 
風邪 欠勤の電話は咳の演技賞      同     <秀句>本田哲子選 
タミフルの孫を預かり不寝番       同     <五客> 同
株安も風邪も国境線がない      同     <秀句> 同 
風邪声の電話の耳をうがいする      同     <天位> 同 
 自由 紅葉狩り寄せ手は既に赤い顔      同     <一点>  互選 
光  初めてのタバコ光はきつかった  川柳研究11月句会<佳作>安藤紀楽選
舞う  リタイアヘ能面はずし皮膚呼吸  川柳研究11月号<秀逸>野口節子選 
屋根 完済へ瓦も苔が生えている       同     <佳作>梶原勝雄選 
 地球 太陽はヒミコ我が家の地動説  犬吠11月号<地位>本田早苗選 
 ちぐはぐ リタイアヘ時間と金が反比例      同  <佳作>山下寛治選 
休耕田抱えて悩む自給率 平成20年度文化祭川柳大会<佳作>金子美知子選
 早耳 口止めを喋らせている聞き上手       同            <佳作>太田ヒロ子選 

08.10入選分

 題 こんな句です  大会名など 
宮  宮参り見ると拍手の少子国  時事作家協会誌上句会<秀2>金子美知子選 
     同         <佳作>加藤鰹選 
年金やーい呼べど応えぬお宮入り       同         <佳作>  
 時事 中国をなじりバブルの垂れ流し  時事作家協会千葉教室<1点>  互選 
 時事 貢物みたいに見えるテロ解除       同         <秀逸>渡辺貞勇選 
 時事「完」  劇場も世襲で並みのエピローグ       同         <佳作>大城戸紀子選 
時事  清め塩足りなくなった大相撲  川柳マガジン11月号<佳作>尾藤三柳選 
    同        <佳作>前田咲二選 
 雑詠 父の歳から引き算をして生きる      同        <佳作>安藤富久男選 
 笑いのある川柳 妻からは来世の予約まだ来ない      同        <佳作>鈴木如仙選 
劇場 ボクだってでんぐり返りなら出来る      同        <佳作>井上信太朗選 
 屈折 ケータイと蛸壺にいるブログ族  四街道市川柳大会<天位>太田ヒロ子選 
 がやがや 反対は雑音と聞く多数決     同      <佳作>津田 暹選
 未練 アルバムの剥いだ一枚隠し持ち     同      <五客>江口信子選
 演技 双方が主役と思う半世紀     同      <佳作>永藤我柳選 
大袈裟  ゴマ摺りが過ぎて一緒に左遷され  平成20年度千葉県川柳大会<秀句>太田ヒロ子選 
噂にはイースト菌がついてくる     同   <特選・千葉県教育委員会教育長賞 同上 
    同   <秀句>江畑哲男選 
髪  表層を鉄砲水の白髪染め      同    <秀句>潮田春雄選 
 元気 元気だか天は二物を与えない      同   <秀句>島田駱舟選
本番  マニフェスト裏を返せば狸の毛 川柳研究10月句会<佳作>津田暹選 
 図々しい 近くまでお出での節が多すぎる      同      <佳作>河合成近選    
 隆起 ポリープが育ってますと内視鏡  川柳研究10月号<天位>澤田好苑選 
 燃える 地球儀を回せば野火のここかしこ       同    <佳作>立原早苗選
 いわし川柳 骨粗鬆症タタミイワシでするギプス  第六回いわし川柳誌上大会<黒潮ユーモア賞>実行委員会選 
 生 自分史は表彰状を兼ねている 千葉県民芸術祭参加川柳公募<4点>選考委員会 
 台風 台風がヒトに力を見せに来る 犬吠10月号<佳作>千葉絹子選 
助ける  芸が身を助けるほどの芸でない     同   <佳作>増田幸一選 
 あぶく 自分史を醗酵させている余生  第22回NHK学園全国川柳大会<佳作>佐藤美文選 
 同            <佳作>森中恵美子選 
時事「千」 マニフェストまた千三の一夜漬け 時事作家協会誌上句会<佳作>渡辺貞勇・小久保虎夫選
 安 安全と安価はいつも仲違い       同       <佳作>花井ようこ選 


08.09入選分

 題 こんな句です  大会名など 
描く  自画像にあんた誰かと尋ねられ  八千代川柳大会<秀作>千葉絹子選 
地球には無断で描く国境      同     <秀句> 同
すじ道  筋論へ根回しというオブラート      同    <秀句>平井吾風選
 なよなよ 女だと思えば男逆は逆      同    <秀句>福田岩男選
男性が内助の功になる日本      同    <天位>  同
笑いのある川柳  介護までには痩せてよと子に言われ  川柳マガジン10月号<佳作>鈴木如仙選 
宝くじ何時当たるかがわからない     同       <佳作>門脇かずお選 
前句付け  おかげさまでと口先だけで 
ライバルが冷たい顔でくる祝い
    同       <佳作>熊坂とし江選 
印象吟  もう一杯まだ真っ直ぐに歩けます      同       <佳作>あきた・じゅん選 
時事「耳」  世界中キムの鼓動に聴診器  時事作家協会9月句会<佳作>市川芳朗選 
時事  農相の賞味期限は舌が決め      同        <秀逸>渡辺貞勇選 
 外 黒船に徳川以来ポチになる      同         <秀逸>大城戸紀子選 
時事  中国の六つ目の輪は汚染の輪      同        <11点>互選 
憎い   反対に回し始めた胡麻摺り機  川柳研究誌上大会<佳作>阿部勲選 ・・・・総合10点 4位
    同      <佳作> 野中いち子選
原爆に泣き原爆の傘の下      同      <特選>阿部勲選 
 透ける お互いにアバウトでいい磨ガラス      同      <秀逸>佐藤きく子選 
とんとん  シンプルに生きて収支はゼロにする     同      <秀逸>相馬銀波選 
    同      <佳作>齋藤由紀子選 
 吸う 永久に吸えるつもりでいる空気  川柳研究9月号<佳作>林マサ子選 
縁起   ライバルに盗み見された験かつぎ      同     <佳作>潮田春雄選
相談  捨扶持の相談役が黙らない  犬吠9月号<佳作>堀江加代選 
旅をゆく性善説になってくる 第五回平成万葉・千人一首<入選>奈良県万葉文化振興財団選 
刀折れ矢尽き戦友女房だけ 時事作家連盟誌上句会<佳作>近江あきら選



08.08入選分

こんな句です 大会名など
 時事 ヒトラーがお主やるなという北京  時事作家協会8月句会 <佳作>渡辺貞勇選
 時事「朝」 朝刊で躁か鬱かの日が決まる       同        <秀逸>福田岩男選
 祭 お神輿は下請に出す高齢化      同         <佳作>千葉絹子選
時事  先生は商品券の要る世襲      同         <三点>  互選
ガサガサ  心にもパックをしたい砂の街 川柳マガジン9月号<秀作3>井上信太郎選 
 褒美 長生きで後期高齢者に叙され       同      <佳作>安藤富久男選 
土壇場  我ながら税務署で出るうまい嘘  わかしお8月句会<秀句>中島宏孝選 
センセイの頭が低くなる選挙前       同   <秀句>  同 
隣  隣まで来た中元が引き返す       同   <秀句>安藤亮介選  
お隣と電話で話す立ち話       同  <秀句>   同 
雄雄しい  北京への搭乗口は勇ましい       同  <五客>高塚英雄選  
砲丸も砲弾もあるロシア勢        同  <秀句>   同 
野球から見ればソフトは戦神        同  <秀句>   同 
 サラダ 中国産避けるとサラダ貴重品       同  <五客>大城戸紀子選 
自家製のサラダに探す褒め言葉        同  <秀句>   同 
癌に効くサラダと聞いて胃を壊し        同  <秀句>   同 
互選  八月の空の記憶は露出過度         同  <一点>  互選 
お神輿もヒッチハイクの高齢化       同   <三点>   互選 
躊躇  犬好きも次は飼えない老い二人  川柳研究8月句会<佳作>長尾美和選 
カーブ  会社から家への道はよく曲がる  川柳研究8月号<佳作>佐藤きく子選 
 リズム プランターに春夏秋冬教えられ      同     <佳作>生田泰川選
贅沢 付けるにも取るにもカネがいるメタボ 犬吠8月号<地位>中川記代子選
セーフ 良性と聞きポリープにビザを出し    同  <五客>高塚英雄選 

08.07入選分

こんな句です 大会名など
時事吟「活」  遠巻きに活断層の消費税  時事作家連盟誌上句会<佳作>渡辺貞勇・湯町潤選 
自由吟「竹」 お願いが多くて竹がひん曲がり       同       <秀逸3>荻原美和子選 
笑いのある川柳  胴回りだけで人間○と×  川柳マガジン8月号<佳作>門脇かずお選 
下手  口下手の人は口下手とは言わぬ  わかしお7月句会<秀作>安藤亮介選 
下手に口出してこじれる痴話げんか        同   <秀作>  同
未定  お 互いに弔辞を読むと決めてある         同   <秀作>大堀喜美雄選 
死神にボクのローソクどの辺り         同   <秀作>  
残高があと何年か聞いている         同   <前抜き> 
おにぎり  梅干におにぎりでいい戦中派          同   <人位>藤沢健二選
自由  お化粧も偽装と言えば偽装だな          同   <3点>互選
病院を梯子してからジムへ行く         同   <5点> 
映る  単身者窓の男と酒を酌む  川柳研究7月句会<佳作>瀧正治選 
一生に米何俵かボクの箸     同       <佳作>西来みわ選 
 素顔 三面鏡妻に口止めされている  犬吠7月号<五客>大戸和興選 
 好き嫌い 神様も顧客ばかりを可愛がる     同  <五客>福島久子選
予約  リタイアで追いかけてくる空手形  川柳研究7月号<佳作>野中いち子選 
原っぱを抱えて憂う自給率 時事作家連盟誌上句会<秀1>渡辺貞勇・竹内田三子選
睨め回す監視カメラの町に住む      同        <佳作>大城戸紀子選


08.06入選分

こんな句です 大会名など
 時事川柳 ウエストと歳で人間グループ化  川柳マガジン7月号<佳作>尾藤三柳選 
 前句付け 一杯飲んで勢い付けて
明日から禁酒再開いたします
     同     <佳作>永石珠子選 
時事川柳  テロ解除期末在庫の処分めく  時事作家協会6月句会<秀逸>渡辺貞勇選 
同  殺人に騒ぎ死刑にまた騒ぎ       同       <14点> 互選 
ポイント  偏差値を背負わされてるトンビの子  わかしお6月句会<秀句>津田暹選 
低金利小数点へ虫眼鏡        同    <秀句> 同
左遷地が造反となる分岐点       同    <人位> 
 妨害 神様が偉大で戦終らない       同    <秀句>安藤亮介選
 間 一人だけ遅れて笑う寄席の客        同    <五客>伊藤不取留選
二世帯は間取りで揉めてちゃらになり       同    <秀句>  同
年金へ妻が間合いをつめてくる       同    <秀句>  
 伸びる  物忘れ脳の余力が伸び続け       同    <五客>福田岩男選
地下鉄が伸びた頃には世捨て人       同    <五客>  同 
幸せな時は時計を止めておく       同    <秀句>  同 
声変わりが見下ろしている背比べ       同    <秀句>  同 
いい笑顔これはアレ用引き伸ばし        同    <地位>  同 
 自由 カタログを枕に旅は夢の中       同    <一点>  互選 
歯医者からいい顔されぬ丈夫な歯       同    <一点>  同 
養殖  養殖でない子に出会う途上国  川柳研究6月号<佳作>丸山芳夫選 
 じたばた 来客へコンビニにある冷蔵庫  犬吠6月号<五客>名雪凛々選 
 CM CMで見ると死ぬもの悪くない      同 <佳作>山本義明選   
 川 上流の捻れで下は大波乱 時事作家連盟誌上句会<佳作>福島久子選
流し雛今は老人載せている      同         <特選>小泉正巳選 


08.05入選分

こんな句です 大会名など
 仮面 実物は見たことがないボクの顔  川柳マガジン6月号<秀作3>尾藤三柳選 
 雑詠 自分史を映画にすれば笠智衆       同      <佳作>太田紀伊子選 
二の舞  直球が好きで倅も茨道  わかしお5月句会<人位>安藤亮介選 
受け売りで皆が寒がるパパのギャグ       同    <地位>  
昼  新聞を開くと今日も昼の闇       同    <地位>大城戸紀子選 
罪悪感かかえて乙な昼の酒        同    <秀句>   同    
昼寝して妻との時差が深くなる       同    <五客>  
どっしり  恰幅のいい人が説くメタボ論       同    <人位>藤沢健二選
日本の重鎮われら高齢者        同    <秀句>  
自由  犬までも子犬がいない古団地        同   <2点>   互選
年齢とウエストでするクラス分け        同   <1点>   
時事川柳  ダライラマにも痛かった大地震  時事作家協会5月句会<10点>互選 
時事川柳  問責という竹光にハムレット        同       <佳作>渡辺貞勇選 
時事川柳「手」   ビール瓶放しお玉に持ち替える         同        <佳作>遠藤砂都市選
片手でもお手盛りできる再可決        同       <秀逸> 同
自由吟「困る」  年金のガラス細工にくる値上げ        同       <秀逸>新谷みのり選 
錆びる  適当に錆びて一見いぶし銀  川柳研究5月句会<佳作>長根尉選 
背後  中吊りで読み解いている週刊誌  川柳研究5月号<佳作>河井正之選 
 最高 ミシュランに妻の料理を食わせたい  犬吠5月号<天位>福田岩男選 
円満 いい人を演じ按摩にかかる顔 千葉番傘川柳会20周年記念大会<佳作>田中新一選 
グループ 自分史の中ではボクは冷飯派        同              <佳作>平井吾風選
 時事川柳「保」 この次は末期高齢者保険証  時事作家連盟誌上句会<佳作>渡辺貞勇・阿部闘句郎共選
自由吟「久」   年金の記録と記憶持久戦        同        <佳作>安藤紀楽選
      同        <佳作>千葉絹子選


08.04入選分

こんな句です 大会名など
 時事川柳 平成は米が代用食となる  川柳マガジン5月号<佳作>前田咲二選 
 十四字詩 「里」 翁ばかりの里のお神楽        同    <佳作>瀧正治選
迫力  均等法ボクの上司の裾さばき  わかしお4月句会<秀句>福田岩男選 
臨月が歩くと二人分の風       同   <秀句>   同
特売場夜叉に変身する淑女        同   <人位>   同
 早とちり 姉妹かと聞いて母親喜ばせ         <秀句>津田暹選 
ダイエット褒めてから知る病み上がり          <地位>  
恰幅の順に茶を出し叱られる       同    <五客>  同 
 突然 オレオレとほんとのオレが金のこと          <五客>高塚英雄選 
人権に火をつけちゃった聖火隊          <秀句>  
 痛い 痛ければいえと歯医者はむりなこと           <秀句>中島宏孝選
 自由 お隣のピアノが進み窓を開け       同    <2点>    同 
乾杯で花は用済み花見酒          <1点>    同
 時事川柳  新種目聖火とデモの鬼ゴッコ  時事川柳4月句会<16点>互選 
 時事川柳 薬屋と医者がメタボを病気にし       同     <佳作>中島宏孝選
爽  にわとりと後期高齢者が起きる      同      <秀逸>本田哲子選
目移り  目移りの目を縫い付ける赤い糸  川柳研究4句会<佳作>津田暹選 
口火 親友の過去をポロリと通夜の席 川柳研究4月号<佳作>井上文子選      
年輪 シロフォンが年相応の音を出す     同     <佳作>田中士郎選   
転がる ごろ寝して大器晩成待っている 犬吠4月号<佳作>梶原三夢選    
自由吟「清」 清濁を併せ食ってるメタボ腹 第三回誌上句会<特選>安藤波瑠選 

08.3入選分

こんな句です 大会名など
 時事川柳 本当の無線であった岡っ引き  時事川柳3月句会<9点> 互選   
 時事川柳 国交省ならば運慶軽く買え       同     <佳作>市川芳朗選      
時事川柳「暗」  生徒会校長室のパトロール       同     <佳作>大城戸紀子選   
 此の上は死亡届を待つ名寄せ      同     <佳作>   同    
乗り物  造花ではない花がある無人駅 千葉市民川柳大会<準特選>平井吾風選 
 櫛 櫛の歯も気の毒がって抜けてくれ        同      <秀句>津田 暹選
すがすがしい  おはようでご破算にする無言劇  川柳研究3月句会<佳作>小倉利江選 
 飽きる 退屈の自乗黙々飯を食う      同      <佳作>島田駱舟選
風船 再検査白で風船抱いたよう 川柳研究3月号<佳作>小倉利江選  
ケーキ 万歩計付けてケーキを買いに行く 犬吠3月号   <佳作>大城戸紀子選 
景気 玄関のドアで景気は息が絶え      同    <佳作>岡本公夫選 


08.02入選分

こんな句です 大会名など
 時事川柳 雑踏で両手放しの自衛艦  時事川柳2月句会<21点> 互選  
 流れる 自分史は夢に流れた跡ばかり  川柳マガジン3月号<佳作>河内天笑選 
 笑いのある川柳 喋るのは家電無言の老い二人      同      <佳作>岩井三窓選 
 印象吟 パチンコへ行ったパパママ呼び続け       同      <佳作>樋口由紀子選
ロス  本棚に三日坊主が不貞寝する  わかしお2月句会<地位>高塚英雄選 
食べて寝て起きて飲んでる痩せ薬      同     <五客> 同 
 自由 国産へ見直す食と大相撲      同     <三点> 互選 
噛む  炒り豆をぼりぼり僕は戦中派  川柳研究2月句会<佳作>鈴木国松選 
 当て馬 当て馬も捨石もある宮仕え  川柳研究2月号<佳作>相馬銀波選 
グラス  いい日だなパパが出してる江戸切子 犬吠2月号<佳作>千葉加津子選 
時事川柳 油田にも田んぼにもなる北の核 第3回全国時事川柳大賞誌上大会<佳作>選考委員会選
時事吟「掘」 アイアンで自分が入る穴を掘り 時事作家協会08年第1回誌上句会<佳作>
               
渡辺貞勇・佐々木福太郎選
自由吟「福」 堂々と姥捨て山となる福祉      同      <秀1>堀井勉・渡辺梢選
福耳が雑音ばかりよく拾い      同      <佳作>    同


08.01入選分

こんな句です 大会名など
 時事川柳 ふるさとの兎と鮒に恩返し  川柳マガジン2月号<特選> 前田咲二選
 前句付け
見て見ぬ振りをされているのか
マスカラを優先席で付けている
    同       <佳作> 吉本痩児選
 一番 子会社へ形ばかりのトップの座  わかしお1月句会<人位>伊藤不取留選 
 命   先物の命担保にマイホーム     同      <秀句>安藤亮介選 
お日様と寝起きと共にして元気      同      <秀句>   同 
救急車までは生きてた命です      同      <秀句>   同 
 選ぶ   当選で頭もこれで下げ納め     同      <前抜き>福田岩男選 
オレオレが何故かこのオレ選ばない      同      <前抜き>  同
 弁当 吉兆の弁当ぼつぼつ買ってみる      同      <前抜き>  同 
 自由 再検査白で別口見つけられ       同     <二点> 互選       
年金で脳トレをする長寿国      同     <三点> 互選 
時事川柳  吉兆の腹話術師の晴れ舞台  時事川柳1月句会<秀逸>渡辺貞勇選 
 時事川柳 「読」  塵芥集めて重い広辞苑       同     <秀逸>千葉絹子選 
 時事川柳 「雪」 大雪崩恐れながらの再議決       同     <佳作> 守谷友一選
時事川柳   パスワード教えてくれと受信料      同     <9点> 互選
 松 広重が歯抜けで残る松並木  川柳研究1月句会<地位>西来みわ選 
リング 指貫が一番似合う母の指 川柳研究1月号<秀逸>宇都幸子選 
圧力 円満な人と言われて怒れない     同    <佳作>照沼 智選 
消える 惜しい人から消えていく住所録 犬吠1月号   <佳作>江口信子選 


07.12入選分

こんな句です 大会名など
前句付け  うらやましくて夜も眠れず
お隣が建替えしてる槌の音 
川柳マガジン1月号<佳作>平居吾風選 
 座る 自尊心シルバー席と妥協する      同       <佳作>西来みわ選 
 気取る ブランドを着ると鼻まで高くなる      同        <佳作>酒井路也・須田尚美選 
 時事川柳 辞表にも賞味期限がある日本      同        <佳作> 尾藤三柳選 
 落差 リタイアヘ一桁減らす価値尺度  わかしお12月句会<五客>平居吾風選 
 暮れる    暮れ六つになると肝臓目を覚ます      同       <五客>大城戸紀子選 
カレンダーが指図始める十二月      同        <前抜き>  
野良犬も無職も急ぐ年の暮れ      同        <秀句>    同
たこになるほどお詫び聞き年が暮れ     同        <秀句>    同 
 雨    事件事故止むことの無い涙雨     同        <秀句>山崎達美選 
女傘来るまで待とう雨宿り     同        <五客>   同
老い二人風雨が刻む人生譜      同        <天位>   同 
予報士も隠し持ってる折り畳み     同        <秀句>   同  
 自由 ポンコツ車思えば遠く来たもんだ     同        <四点>互選
 温泉 ハネムーンの記憶を壊すホテル群  川柳研究12月句会 <佳作>津田暹選
 今年のニュースから 幻の手も借りている介護業     同        <佳作>西来みわ選  
 煽る 入らねば損と生保のコマーシャル  川柳研究12月号<佳作>長尾美和選 
 角度 鋭角にヤスリで削る日暮れ坂     同      <佳作>吉田成一選   
夕日川柳 おつかれさん夕日も僕もオフタイム 第三回「夕日川柳」全国市場大会<佳作>佐藤灯人選 
がたがた 崩れてるああ年金のピラミッド 犬吠12月号<佳作>中居杏二選


07.11入選分

こんな句です 大会名など
結党の同志も知らぬボスの腹 時事作家協会誌上句会<佳作>金子美知子選
凍結で輪廻転生するお餅     同          <佳作>津田暹選
厄介 相続へ親孝行も持ち回り わかしお11月句会<秀句>津田暹選
OBが揉み手しながら来る職場     同       <秀句> 同          
パソコンを覚えた妻のショッピング     同       <天位> 同
やんわり 古里に定位置のない代替り     同       <人位>安藤亮介選
太陽と同衾をする干しフトン     同       <秀句> 同
自由 貧乏と追っかけっこをして元気     同       <2点>互選 
付け足しに見える男子の七五三     同       <2点> 同
帽子 軍帽の兄は客間で若いまま     同       <地位>松岡好楽選
九条が頭寒いと泣いている     同       <五客> 同 
角帽と学生気質消えていき     同       <五客> 同
ステッキはあるが杖などありません     同       <前抜き>藤沢健二選
老老の杖と杖とが絡み合い     同       <五客>   同
遍路行く杖を振りたくなる邪念     同       <秀句>   同
リハビリの杖に介護の愛の鞭     同       <秀句>   同
時事川柳 対案は額賀に決めた民主党 時事川柳11月句会<11点>互選
時事川柳 大阪で癒す民主の首の傷     同      <秀逸>市川芳朗選 
底なし 公僕が今日もお詫びの起立礼 川柳研究11月句会<秀逸>河合成近選
ロボット ロボットが自家用になる定年後 川柳研究11月号<秀逸>高田羅奈選
連続 盆暮れの帰郷で繋ぐ血の絆     同     <佳作>木村木念選 
同じ リタイアも長生きレースする同期 犬吠11月号   <佳作>潮田春雄選

07.10入選分

こんな句です 大会名など
遺伝子に頬被りした高望み 時事川柳誌上句会<佳作>金子美知子選
クール 温暖化人間だけが冷えていく 四街道市民川柳大会<佳作>大城戸紀子選
    同        <佳作>平蔵 柊選 
オレオレに貧しいオレは騙されず     同        <佳作>   
時事 回転寿司大臣の首乗ってくる 川柳マガジン11月号<佳作>前田咲二選
14字詩 「鬼」 鬼が怖がる新聞の記事     同        <佳作>瀧正治選
許す いいわよも語尾にモナリザ的余韻 川柳研究10月号<秀逸>勝野みちお選
いわし川柳 いわし焼く煙今夜はディナーだな いわし川柳誌上大会<秀句>審査委員会選
エネルギー ダイエット原動力の体脂肪 犬吠十月号<佳作>本田哲子選
映画 懐かしい映画センベイ欲しくなり     同  <人位>大堀喜美雄選
時事川柳 ティショットインド洋まで届かない 時事川柳10月句会<6点>互選
見得を切る返す刀で腹を切る 時事川柳第九回誌上大会<佳作>渡辺貞勇・桑原清選
定年後長針だけでよい時計     同          <佳作>金子道子・津田暹選
時間なら売るほどあって客がない     同           <佳作>津田暹選


07.09入選分

こんな句です 大会名など
太陽 無神論宗旨替えするご来光 平成万句合わせ<一点>脇屋川柳他5人の互選
運の良いこと
運の良いこと
離婚する前に出てきた領収書 川柳250年記念新万句合<佳作>15世川柳脇屋川柳選
前句付け そんな小さなことじゃないのに
古いから憲法変えるなどど言う
川柳マガジン10月号<佳作>板橋柳子選
時事 負けてから馬謖を切って上塗りし     同        <佳作>尾藤三柳選
自由 落日の海に沈める砂時計     同        <佳作>須田尚美選
時事 大臣ももったいないとリサイクル 時事川柳9月句会<15点>互選
時事 テロ法へ墨が乾かぬお墨付き     同      <佳作>渡辺貞勇選
星(時事) 美しい国はそのまま流れ星     同      <秀逸>福島久子選
玉不足派閥がかつぐ老いた星     同      <佳作>   同
連(自由) 首吊りで連絡を待つモーニング     同      <佳作>福田岩男選
始め 禁煙は在庫が済んでからにする 八千代川柳大会<佳作>福田岩男選
筋トレを始め脳トレ忘れ気味     同     <五客>  同
脳トレで使用期限を引き延ばす 第21回NHK学園全国川柳大会<佳作>江口信子選
グラス 戸棚から一歩も出ないクリスタル 川柳研究9月句会<佳作>渡辺梢選
奪う 生きている地球の命奪いつつ 川柳研究9月号<秀逸>阿部勲選
原発の下でライブの大ナマズ 時事川柳誌上大会<佳作>津田暹選
改造の下馬評に出る生あくび    同        <佳作> 同
憲法に関する川柳 アメリカが好き憲法を呉れたから 憲法に関する川柳誌上大会<佳作>選考委員選



07.08入選分

こんな句です 大会名など
笑いのある川柳 国技館ジンギス館と名を変える 川柳マガジン9月号<佳作>八木健選
雑詠 角だけを残し全身骨粗鬆    同        <佳作>川上大輪選
真似 団地にも見よう見まねの夏祭り わかしお8月句会<五客>伊藤不取留選
若者の歌を歌って舌を噛み    同      <五客>   同
前触れ 年金の切抜きがある妻の部屋    同      <秀句>安藤亮介選
見るだけのはずが手に取るショッピング    同      <五客>   同
時間
A型で趣味の世界も時間割    同      <五客>福田岩男選 
リタイアで時計は朝と夜でよい    同      <秀句>   同
飲んでいる時の時計は早回り    同      <秀句>   同
胃袋に時計が急かすバイキング    同      <前抜き>  同 
太陽を時計にボクは原始人    同      <人位>   同
自由 風鈴が首吊りしてる熱帯夜    同      <四点>互選
改造へ代わり映えせぬ調味料 時事川柳8月句会<佳作>遠藤砂都市選
自由 台湾もチャイナフリーのお手伝い     同      <七点>互選  
楽しい 玄関のノブ回すまで上機嫌 川柳研究8月句会<五客>瀧正治選
カタコトと身振りで値切る蚤の市     同      <佳作>  同
贅沢 年金日百均というパラダイス 川柳研究8月号<秀逸>印牧さくら選
ビタミン ビタミンのなかった頃も強い母     同    <佳作>原島幸男選 
語り部も鬼籍に入る原爆忌 十九年川柳研究誌上大会<佳作>大野風太郎選
自由 書棚には途中下車した夢の跡 十八年度犬吠賞<三点>選者八人の互選
リタイアに蝉の抜け殻ばかり見え      同       <二点>    同
丸い 丸顔でドスが利かないヤクザです 小中台川柳会8月例会<秀句>大野栄子選
○印お金のことかOKか      同        <天位>  同
眠り 平和です早寝早起きして昼寝      同        <三点>互選
晩学へ眼は開いたままよく眠り      同        <一点>互選
自由 省エネへ風鈴が鳴る手柄顔      同        <天位>梶原三夢選
並木 人も樹も高齢化した並木道 全日本川柳07年栃木大会<佳作>平山繁夫選
命懸け 長生きに命を懸ける年金者 犬吠8月号 <佳作>島田駱舟選
言い訳 言い逃れ一オクターブ高くなる      同 <佳作>清水香代子選
壊し屋が首で演じる不退転 時事川柳誌上大会<佳作>渡辺貞勇・守谷友一共選
選挙戦粗探し合う投光器      同      <佳作>金子美知子選
     同      <佳作>津田暹選



07.07入選分

こんな句です 大会名など
印象吟 蜜蜂に群がる蟻を笑えない 川柳マガジン8月号<佳作>樋口由紀子選
都会 尾てい骨ない振りをする都会人      同      <佳作>斎藤大雄選
時事川柳 靖国の献花にかける枯葉剤      同      <佳作>尾藤三柳選
ハイテク NASAからも三顧の礼の町工場 わかしお川柳会7月例会<人位>大城戸紀子選
ハイテクの天気予報は下駄に負け      同         <秀句>   同
ハイテクの工事現場も地鎮祭      同         <秀句>   同    
化ける 日和見で仮面をいつも持ち歩き      同         <秀句>津田暹選
変身をしても本音が出る尻尾      同         <秀句>   同
突然 北の国猫なで声で油なめ      同         <五客>中島宏孝選
還元水なくて顔中吹き出物      同         <五客>   同
世界中中国産のゴミが増え      同         <秀句>   同
自由 お神楽のお面の下は皆翁      同         <三点>  互選
玄関で高見盛になって出る 第16回能美市根上川柳大会<秀作>墨崎洋介選
大げさ マイクだけ美空ひばりになっている 川柳研究7月句会<佳作>西来みわ選
序で 通夜帰り臨時に開く同期会      同     <佳作>大田ヒロ子選 
目が合った方へ小言は向きを変え               同  

07.06入選分

こんな句です 大会名など
時事川柳 返納は天下りして取り戻す 時事川柳6月句会<秀逸>渡辺貞勇選
厚い 頭だけ下げたお詫びの鉄面皮     同      <佳作>大木城紀子選 
時事川柳 古池や後が続かぬ芭蕉翁     同      <一点> 互選
内緒 ウイニーが内緒話を死語にする わかしお川柳会6月句会<秀句>松岡好楽選
夫婦でも墓まで持っていく話     同          <秀句>   同
怠ける 手抜きした余力で探す天下り     同          <秀句>安藤亮介選 
言い訳はごまんとござる休肝日     同          <秀句>   同
自由 礼服も白ネクタイはうれしそう     同          <四点>互選  
骨はいい 脳が少々粗鬆症     同          <一点> 同
ワンマンの油断ならない日照り雨 川柳研究6月句会<佳作>いしがみ鉄選
やわらかい センサーをソフトにしてる楽天家    同       <佳作>長根尉選
来客の時だけあなた こそばゆい 川柳研究6月号<佳作>上田健太選
詫びる エリートが慣れたお詫びの起立礼 犬吠6月号<五客>永藤我柳選
罠と知りながら落ちたい罠もある    同   <五客> 遠藤砂都市選
イラク戦勝者がいない茨道 時事川柳誌上大会<佳作>渡辺貞勇・石井正俊選




07.05入選分

こんな句です 大会名など
倒れる 転んでも絶対折れぬ鼻柱 わかしお川柳会5月句会<秀句>伊藤不取留選
団体 慣れたころお別れとなるバス旅行      同         <秀句>安藤亮介選 
団塊で町内会が会社めき      同         <五客>  同
なびく なびいたと見せてママさん二枚腰      同         <人位>福田岩男選
日の丸がなびくと何故か泣けてくる      同         <秀句>  同 
サッカーの時は陽気な日章旗      同         <天位>  同 
白旗は常備している宮仕え      同         <秀句>  同 
狭い庭にも縄張りのある夫婦      同         <五客>藤沢健二選 
念願の庭も我が物顔の草      同         <秀句>  同 
買うよりも高い我が家の露地野菜      同         <五客>  同 
剪定に隣の窓がピシャリ閉じ      同         <秀句>  同 
道具だけプロ並みパパの庭仕事      同         <秀句>  同 
自由 晩学へ右から左脳の下痢      同         <一点>互選 
面影 髪と皺戻して分かるクラス会 川柳マガジン6月号<佳作>木原広志選
前句付け
私一番あんたは二番
ごめんねを先に言わせる仲直り     同       <佳作>上鈴木春枝選
時事川柳 子はポスト親はバッグに詰めて持ち 時事川柳5月句会<15点>互選
マスコミ 事件事故マスコミからは金に見え     同      <佳作>千葉絹子選
リラックス ストレスを親に預ける里帰り 川柳研究五月句会<佳作>西来みわ選
善玉も悪玉も今古希の貌 川柳研究5月号<佳作>藤あかね選
パニック 真冬にも地球が流す脂汗    同      <佳作>新万寿郎選 
良心 良心の声を掻き消す銭の音 犬吠5月号<五客>鈴木章吾選
先生の傷は鈍感力で治癒 時事川柳誌上大会<佳作>渡辺貞勇・湯町潤選



07.04入選分

こんな句です 大会名など
ブレンド 五十年水と油のエマルジョン 時事川柳4月句会<佳作>福島久子選
時事川柳 美しい国から消える紳士録    同       <7点> 互選
気まずい ダイエット誉めると相手病み上がり 川柳マガジン5月号<佳作>平田朝子選
雑詠 古いことなら覚えてる吸取り紙    同        <佳作>塩見一釜選
雑誌 ケータイに雑誌を読ますハイティーン わかしお川柳会4月句会<秀句>津田暹選
さっぱり リタイアで曜日と時間さようなら    同           <五客>安藤亮介選
左遷には送りにも来ぬゴマ擂り器    同           <天位>  同
狂う メールでも手元が狂うラブレター    同           <秀句>本田哲子選
体重を忘れ家内が乱舞する    同           <五客>  同
平成も岸壁に立つ母がいる    同           <秀句>中島宏孝選
お御輿が汐あびたがる港町    同           <秀句>  同
セリの声港に響く朝ぼらけ    同           <秀句>  同
反対派でもメシは食う空母基地    同           <五客>  同 
自由 サクラサク爺の財布は散って行く    同           <一点> 互選
正念場 リタイアで開放された籠の鳥 川柳研究4月句会<佳作>宇都幸子選
玉砕の島は忘れぬ認知症 川柳研究4月号<佳作>豊巻つくし選
余裕 墓場なら田舎の裏に山がある 犬吠4月号<五客>竹下圭子選
よろしく お隣の名も見せながら奉加帳    同  <五客>松岡好楽選 
国境 リタイアで知る国境のある我が家 全日本川柳誌上大会<入選>国吉司図子選
花言葉花から見ればお節介    同         <入選>仲俣新一選 
アメリカ 原爆のお詫びは聞いたことがない    同         <入選>小林映汎選
時事(切) おふくろの木魂途絶える森の中 時事川柳誌上大会<佳作>渡辺貞勇・島崎穂花選
雑詠(券) 改革の半券持って青テント     同       <佳作>津田暹選



07.03入選分

こんな句です 大会名など
笑いのある川柳 上と下から確かめる内視鏡 川柳マガジン四月号<佳作>今川乱魚選
値打 骨董屋お眼が高いとそそのかす 千葉市民川柳大会<秀句>伊藤不取留選
合言葉 開けゴマ妻の扉に耳がない   同       <特選>太田ヒロ子選      
        <千葉県川柳作家連盟賞>
勇み足 古里に帰るとウソがでかくなる    同       <秀句>塩田加門選 
風流 たまさかに富士が拝める鄙に住む    同       <秀句>中居杏二選
時事川柳 釣り人はお一人様の釣魚台 時事川柳3月句会<14点>互選
急カーブするアメリカの縄電車    同       <秀逸>渡辺貞勇選
アメリカの傘パラソルに見えて来る    同       <秀逸>  同
センセイの事務所明るく水清く    同       <佳作>渡辺貞勇選
五カ国の口が閉まらぬ六カ国    同       <秀逸>遠藤砂都市選
たれこみがこじ開けている貝の口    同       <秀逸>  同
咲く 遅咲きにライバルからも来る祝辞 川柳研究3月句会<佳作>西來みわ選
ゴールド 沈黙は金と教えぬ民主主義 川柳研究3月号<秀逸>野口節子選
吊る アンコウを吊るのはどうも でも旨い    同      <佳作>荒巻 睦選 
愉快 追い越した車がかかるネズミ捕り 犬吠3月号<人位>太田ヒロ子選
時事(重) 八重に折る腰がうらんでいる舌禍 時事川柳誌上大会<佳作>渡辺貞勇・大島凪子選
雑詠(実) 核実験自前の傘が欲しくなり    同        <佳作>金子美知子選  



07.02入選分

こんな句です 大会名など
時事 一人だけ笑顔で帰る六カ国 川柳マガジン3月号<佳作>尾藤三柳選
雑詠 お互いが和解のサイン出しそびれ    同        <佳作>岩井三窓選
   同        <佳作>平田朝子選
簡単 禁煙は得意何度もやっている わかしお2月句会<五客>千葉絹子選
がたがた IT化脳の隙間が音を立て    同       <五客>安藤亮介選
陋屋と寿命を競う年金者    同       <五客>  同
雑詠 お辞儀する機械に見える起立礼    同       <4点> 互選  
北に塩などは送れぬ奉加帳 時事川柳2月句会<秀逸>福田岩男選
銀行 イザナギも利上げもボクに千の風     同      <秀逸>市川芳朗選
時事 右に核左団扇の太鼓腹     同      <13点> 互選
めりはり 濃淡は天気が決める浮動票 川柳研究二月句会<五客>井上文子選
漂  う リタイアで自分探しの旅に出る 川柳研究2月号<佳作>近藤智子選
厄  介 着いた日に何時帰るかと聞かれてる
犬吠2月号<佳作>米島暁子選



07.01入選分

こんな句です 大会名など
安心 古希過ぎてまだ反骨の骨密度 わかしお川柳会1月句会<五客>藤沢健二選
当たり前 ダイエット止めればすぐに出る効果    同           <秀句>安藤亮介選
リタイアで尻尾は遣い道がない    同           <秀句>   同 
貰ったらさっさと帰るお年玉    同           <天位>   同 
ハンカチ ハンカチは涙拭くより汗が好き    同           <五客>伊藤不取留選 
出陣へハンカチ財布鍵定期    同           <秀句>   同 
ハンカチでメガネを拭いて十数え    同           <人位>   同 
モノレール 鉄の街宇宙基地めくモノレール    同           <秀句>大城戸紀子選 
動く度赤字が増えるモノレール    同           <秀句>   同 
なまけもの見て思い出すモノレール    同           <秀句>   同 
モノレール表示してない耐震度    同           <前抜き>  同 
自由 老齢化恋の寿命も永くなり    同           <二点>   互選 
ゆるやか 年金をかじりながらの下り坂 川柳マガジン二月号<佳作>西来みわ選
時事川柳 被爆国だけが持たない核兵器    同         <佳作>柏原幻四郎選
前句付け
楽しいなどと言ってみたけど

旅帰り追っかけてくるクレジット
   同         <佳作>山口晃選 
雑詠 天国は意外に近い羽根布団    同         <佳作>岩井三窓選
   同         <佳作>木原広志選
   同         <佳作>塩見一釜選
時事川柳(雑詠) 隣から黄砂と赤い星の屑 時事作家連盟1月句会<六点>互選
時事川柳(彩) グラデーションかけても透ける消費税    同          <佳作>千葉絹子選  
任せる アメリカに栗は任せて懐手    同          <佳作>本田哲子選
さて カレンダーめくり号砲撃つ気概 川柳研究1月句会<佳作>野中いち子選
開く 靖国へマウスで参る道が出来    同       <五客>尾藤三柳選
リバイバル 毒舌を甦らせるコップ酒 川柳研究1月号<佳作>佐藤きく子選
勿体無い 火葬場の煙惜しがる移植医者 犬吠1月号<五客>藤井一泉選
燃える 焼き芋にダイオキシンと孫が言う    同   <佳作>小泉吟生選

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