佐原の大祭
お神輿の神幸

(7月10日)

佐原の大祭は夏祭り(7月)と秋祭り(10月)の年二回行われます。
夏は町を貫通している小野川を挟んで

東側の本宿・八坂神社の祭礼です。
この祭りは三百年伝統の山車祭りといわれています。
 
 古くは西の諏訪山近郊の天王台に鎮座していた牛頭大王が
寛永14年(1637)に現在地へ遷宮され、本宿総鎮守となり、

明治維新で八坂神社と改称されたそうです。
祭神はスサノオノミコトです。
 朝十時から祭礼が行われました。
正午からお神輿への霊入れと発輿祭が行われます。
 関係者が拝殿へ進みます。稚児さんにも大役があります。
 この地域には10の地区があり、
大祭は「年番制度」で運営されています。

今年神輿を担ぐのは「寺宿」です。
そろいの「て」の半被を着た担ぎ手の代表が拝殿へ上ります。
幕を張り巡らせてからお神輿へ「霊入れ」を行います。
 境内で待つ人も鉢巻を締めなおして満を持しています。
 霊入れが終った神輿が拝殿から大切に、静かに下ろされてきました。
 総代の誓いの言葉が述べられ・・・・・・
エイッと鋭く一閃、稚児さんの注連縄切りが見事に決まりました。 
 
 稚児さんや獅子を先頭に本殿を三巡ります。
 
 猿田彦も続きます。
 
 神輿も元気よく・・・・
 
境内を三巡し・・・・
 
 町内へ神幸です。
 
地区毎に祭礼を行い・・・・
 
 地区の代表も地区の安全と無病息災を祈念します。
 
 終るとそれっとばかり担ぎ上げ次の地区へと・・・・

お神輿は今日と明日は町内の御仮宮に安置されます。
二泊三日の旅ですね。
 
一方、山車の方は今日は「乱挽き」と称して各町ごとに思い思いの
コースを引き回します。何処で何に会うか解りません。 
 
 半被と鉢巻がよく似合っています。
 
ボクも一端の佐原っ子です。 
 
佐原の山車は4輪2層構造で一階には囃子方が座り
二階は露天で「飾り物」と呼ぶ巨大な人形などが取り付けられています。

主にケヤキ材 で作られ、高さ4m 間口3.2 奥行き3.8m
これに人形が載るので高さは7〜8m
総重量3トン〜4トン!!!
 
 ニュージーランドの学生も大喜びです。
ワンダフル!ワンダフル
 
山車は直進する時は、曳き縄を付けて引張りますが、
方向転換はハンドルがないので大変です。
 
 山車のコントロールは、
前方は「梃棒懸り」が長さ4m、太さ15cm、重さ20kgの杉の丸太を
車軸と地面に梃子棒を当てて操作。
向って左の前の車輪を固定して、それを軸にして回転するのだそうです。

 
 後方には「「後方懸り」がいて、担ぎ棒で梃子の原理で担ぎ上げる・・・・。
 
 「後方懸り」の棒の横で山車の土台を直接肩で抑えている人は
「象鼻懸り」と言って回転の軸が後ろにずれないようにしている。
 
 何ともはや難しい技術です。
 
 これがきれい決まると道路に中心の「点」と
それを取り巻く鮮やかな三つの同心円が見られます。
 
  方向転換は山車の醍醐味で「のの字廻し」と言われています。
最終日には全ての山車が「のの字廻し」を披露するのだそうです。
 
 軌跡で技術が判定されます。子供達もすぐにチェックです。OK
また方向転換の時に提灯が揺れたりしたら下手だと謗られるそうです。

いやはや厳しいことです。

神様も二泊三日のご神幸




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