小高の裸参り

平成23年1月9日(日)の真夜中 
千葉県匝瑳(そうさ)市において

「小高(おだか)の裸参り」が行われました。 
これはその時のメモです。

自宅を午後7時過ぎに出発
千葉市から北東へ62km

東関東自動車道・千葉北ICから大栄IC、
東総道路経由17号線
約1時間余 9時前に妙長寺に着きました。
小高の裸参りは、江戸時代後期に
日蓮宗の僧侶の間で行われた
水垢離の行がやがて庶民に流布したとされています
境内にはもう沢山の人が集まっています。
地元の人に聞くと、遠方から来る人も結構あるとのこと、
聞くとインターネットで調べて裸参りに来るというのです。
(見るためじゃなくて参加するのです。)
待っている人々に暖かい味噌汁が振舞われます。
しっかり中から暖めよう!!!
見物の皆さん・・・・常連のようです。
妙長寺の前の道に水垢離用の水と桶が用意されています。
カメラマンがご覧の通り
地元の人の話ではこんなに多い年はなかったそうです。

今年の「ちば県民だより」(平成23年1月1日号)に
掲載されたせいか・・・

ボクもそれで知りました。
 
 午後10時半、三々五々集まってきた裸裸裸・・・・
オイサオイサの掛け声で揉み合います。
やがて奇声を上げて水槽の水をかぶり始めました。
この日の気温はマイナス2.3度
地元の人の話ではぶるぶる震えるほど寒いと水は温かく、
逆に暖かい日は水が冷たくて震え上がるというのです。
井戸の水をくみ上げているからだそうで
す。
それにしても寒そうです。
水が周囲に飛び散り、足元には水が流れてきます。
カメラマンは長靴を履いています。
この裸参りが、いつ頃始まったかはよく分からないそうですが、
成人の日の前夜に行われる奇祭として知られているようです。
一心不乱に無病息災・家内安全五穀豊穣
 さあボクたちもやろうか〜〜〜〜
 
 エイヤッ!!!
 僕たちももう大人の仲間だぞ〜〜〜〜
 
でも寒いなぁ〜〜〜
オイサオイサー・・・水垢離は続きます。
 
 もう無我の境地のようです。
 
 午後10時40分頃まで水垢離は続きます。
それが終ると・・・・・
 
 500mほど離れた八坂神社へ走って参詣します。
そして、本殿の周りをぐるぐる回って・・・・・
 
皆が手を繋いで・・・・出て行く・・・・ 
 
 八坂神社からもとの妙長寺まで駆け足で戻るです。
 
 それがまた・・・・
 
不思議な掛け声をかけて走るのです。 
ヒーヒーガンガン・・・・
 
 ヒーヒーガンガン・・・・

色々な人に聞きましたが意味は分からないそうです。

ヒーヒーガンガン
 
 妙長寺に戻って凱旋のような騒ぎです。
 
青年会の代表の胴上げ 
 
 そして餅投げ
 
 餅は一瞬にして裸の中へ消えて行きました。
 
 運よく餅をゲット
 
皆さん満足そうな表情です。  
 
 皆さんお疲れ様でした。
 
 パパも元気に戻ってきました。
無病息災・家内安全間違いなし。
 
 水槽の水もすっかりなくなりました。


氷河期も小高の裸には温い

これで僕の見た小高の裸参りはお終いです。

もともと裸参り(祭り)は仏教の祭りだったらしいのです。
寺院で行われる年始の法会を「修正会(しゅしょうえ)」というらしいのですが

それが終了することを結願といい、その日に行われるのが裸祭り。
有名なのは岡山の西大寺の「会陽(えいよう)」だそうです。

この由来は結願の日に参詣の信者に守護札を出したところ
奪い合いになったので、以後身体の自由を得るために裸になり

その身体を清めるために水垢離をしたというのです。

ここの祭りもこの要素を全部含んでいます。
水垢離をして守護札ならぬ鏡餅を奪い合います。

裸が参拝する八坂神社には、男性器を模した棒が子宝の神として祀られており
成人の日の前日にお参りするのは子孫繁栄も祈願しているのでしょう。

お寺の次に神社への参拝、いかにも日本的で神仏混淆が
如実に残っているも微笑ましい。素晴らしきかな「日本」ですね。

それでは


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