鹿野山 梯子獅子舞

獅子舞 2

世話役の人がまたお神酒を含んで梯子に吹きかけて清めています。
 
 起しの笛により身震いをして起き上がります。
奥高野には牡の獅子が住んでいたと言われ、
 
それを慕う牝獅子が断崖を模した梯子に登り・・・・・ 
恋焦がれて荒れ狂うのです。
梯子の長さは8.6m、高さは7.8m 斜度は65度
完全なアクロバットです。
時々観客を威嚇するように吼えます。
(声は出しませんが)
梯子の幅は1mです。
この幅の中で、しかも狭い視野で舞うのは大変なことだと思います。
 
全体の姿はこのようなものです。 
断崖の絶壁で吼える牝獅子
梯子の両端には白鳥神社のお守りが貼り付けてあります。
天辺で仰向けに反る「天ぐるま」
 
見ていてもはらはらどきどきです。 
頂上で睥睨する姿には畏敬を覚えます。
さてこれから下ります。
先輩が心配そうに見上げています。
神主さんも見守るばかり・・・・・
何処がどうなっているのか分かりません。
「腹わたり」
「でんぐり」
この角度が一番ハンサムですね。
踊り狂いながら次第に下がっていきます。
熱演30分・・・・最後は静かに下りてきました。
無事に帰着してほっとしています。
皆さんから万雷の拍手
 
獅子頭の大きさを見せてもらす為に持ってもらいました。
(踊った人ではありません)
 
全てが終り蓮台に獅子頭をお供えします。
梯子の下で慰労会です。皆さんご苦労様でした。

婚活の世にインパクト獅子の恋

以上で鹿野山梯子獅子舞はお終いです。
普通、獅子舞は魔よけとか厄除けのまじないとして

行われることが多いようですが、奥高野の牡獅子を
慕って踊り狂うというのは、神事としては

珍しいのではないかと思います。
とても人間的で面白いですね。

皆さんが集まって伝承を支え、絆を確かめ合って
いるように思え、
ほのぼのとしたものを
感じながら山を下りました。


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